今週のコラム 第二十八回

遅咲きの長距離砲
 ルイス・ゴンザレス

  
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  メジャーリーグのオールスター戦が行われる前日、恒例のホームラン競争 が行われた。バリー・ボンズサミー・ソーサなど筋肉の固まりのようなメンバ ーの中に混じって、ヒョロっとした選手が登場した。それがダイヤモンドバック スのルイス・ゴンザレス選手だった。ゴンザレスといえば今まではインディアン スのホアン・ゴンザレスがすぐに浮かんだことだと思う。MVPを2度獲得し、ミ スター打点と呼ばれるホアンの方が確実に知名度は上だった。ところが今年 にかぎっていえばゴンザレスといえばルイスも負けてはいない。  そのホームラン競争で見事に優勝を飾ったのが、時の人ルイス・ゴンザレス だ。今年で11年目を迎える33歳の熟年プレーヤーだが、ダイヤモンドバックス に移籍するまでは地味で目立たないユーティリティプレーヤーであった。おもに アストロズで活躍し、ダイヤモンドバックス移籍以前の最高成績は打率で言え ば93年の.300、本塁打で言えば98年の23本であった。平均的には毎年15本 のホームランと2割7分程度の打率の打者に過ぎなかった。  ところがダイヤモンドバックスに移籍すると、99年には26本塁打、.336の自己 ベストを記録。昨年は31本塁打、.311の堂々たる成績。そして大爆発を見せて いる今年の成績は本塁打41本、打率.347、打点102といずれもランキングのベ スト3に食い込む活躍を見せている。  左打席でのスイングはボンズやマグワイア、ソーサなどのいわゆる長距離砲 のスイングとは異なり、体の軸の回転で振りぬいている。似たようなタイプでい えばグリフィになるのだろうか。実際のところグリフィのようなスイングの美しさ はないが、パワーに頼った打ち方ではなく、回転速度を巧みに使った打法は私 たちにも非常に参考になると思う。
 アメリカのスカウティングレポートによると走攻守ともに非常にバランスの取れ た選手であるとコメントしている。守備も非常に器用であるが、マイナーリーグ 時代に痛めた肩が完治しなかったため、肩は弱くゴールデングラブを獲得する ことまでは難しいようだ。  いずれにしても、現在のメジャー選手の中で、ラミレスと並んで3冠王に近い ポジションにいることだけは確実なようだ。

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